僕の愛する日本のマンガには、SFと書いて「すこしふしぎ」と読むジャンルがあります。 その中で、圧倒的なクオリティで毎回毎回すさまじいレベルの読み切りを量産する作家さんが数名おられますが、皆さんは読んだことありますか?
つばな先生の話です。
「どこから読んでも面白い連作短編集貸してくれ」といわれたら『第七女子会彷徨』を貸すしかないというのがあるじゃないですか。毎回確実にゆるく気が狂った設定と「ひみつ道具」が出た上で好き放題してるのに「日常系」、女子が2人いれば百合認定してくれる方面にも抜群に刺さりますし、最後の最後で過ぎてしまったことを簡単になかったことにはさせない強い締めに入るので、本当に心が温まるいいマンガですね。まさか自分がこんな真っ当な言葉でマンガを褒めることができるとは夢にも思っていませんでした。
でも何度も言っているようにこの企画の趣旨は「マニアにレアなものを見せて満足させる」より「マンガはそれほど読まないけど、面白いものには反応する層に、いきなり読んでも『マンガのすごさ』そのものを伝える」というものですからね。マンガ本来の面白さで他の娯楽に勝つ! ということを考えるなら、本当につばな先生の作品は全部読んでほしいと思いますね。僕は坪井さんがかわいいと思います。
『七女』がどんなマンガかっちゅうのはこのコラムの最後に試し読みリンク貼っておきますので是非読んでみてほしいですし、現在連載中の『惑星クローゼット』に関してはその奇抜な設定をギャグ側に振らないガチのSFになっていますので、こうして僕は今日もリイド社の媒体で徳間書店と幻冬舎作品の宣伝をしてしまいました。
宣伝ついでに言っておくと、コミックリュウ関連では『KEYMAN』『マザーグール』も一緒に触れておくと楽しいです。

さて、言いたいことはだいたい言った上で尺が余ったので、去年僕の身のまわりに起きた「すこしふしぎ」な話をします。
去年の7月に父親が亡くなったんですが、年末ごろになって母が
「冬なのにモンシロチョウが玄関前の花壇を飛んでる! ガーデニングが好きだったお父さんが蝶に生まれ変わって会いに来てくれたんや!」と言い出し、毎日手を合わせて拝みだしたんです。
このまま感動的な話にしてもよかったんですが、そもそもモンシロチョウが冬に生きてることって有り得んのかと色々と調べた結果、残念ながらそれはフユシャクガというグレーの汚い蛾であることが分かりました。
俺の親父は蛾に生まれ変わり、お袋はその蛾を拝んでいた!
以上、本当にあったすこしふしぎな話でした。
次回は9/9! 日本屈指のエンターテイメント作家のつくったパズルを読め!




《初出》 『COMICリュウ アンソロジー けもも』 2011年 徳間書店

《つばな先生情報》
Twitter https://twitter.com/tsubanan?lang=ja
『第七女子会彷徨』 http://comic-ryu.jp/_7jyo/index.html
※『七女』はlineマンガでも読めます。https://manga.line.me/product/periodic?id=000097zq
『惑星クローゼット』※Kindleで第一話が無料で読める感じです。
個人的には『ホブゴブリン』も好きなので是非。蛾になったお父さんも、そう言っています。

更新日

劇画狼

マイナーマンガ紹介ブログ・なめくじ長屋奇考録の管理人&特殊出版レーベル・おおかみ書房編集長。得意ジャンルはエロ劇画とコンビニコミックス。好きなマンガは将太の寿司。