皆様あけましておめでとうございます! 2018年、戌年!
ということで世界で一番かっこいいイヌ科の動物が出てくるマンガのご紹介です。
いやあ素晴らしいですね、飯島市朗先生。去年の夏にリイド社さんからこの企画の話をいただいた時にまっ先に頭に浮かんだのがコレでした(毎回言ってます)。
しかしどうですかジャッカルは。こんなの俺たちが知ってるジャッカルじゃないというか多分イヌ科でもないし、百歩譲ってあるとしたら間違いなく「甲冑の戦士雅武科」ですね。そして今年は戌年じゃないですね。間違えましたすみません。
ストーリーも骨太というか、純粋に中身の濃さがそのまま溢れ出てページが黒い。特にジャッカルが出てるコマが黒くて、逆に「人間って白い」と思わせるいいバランスです。
さて、そんな飯島作品を僕が初めて知ったのは、(多分皆さんと同じく)大西祥平さん・辻中雄二郎さんの自主レーベル・グッピー書林が2003年に発行した『トルコ星座の男たち』ですね。もうね、何なんだこれは画面が黒いじゃないかと。今回の作品以外にも「ちんまん仁義」「空を飛ぶ異端児」「凶暴な胃」「恐怖の乳房」そして「ゴリラとの結婚」。何一つとして正気で理解できるものがないし、ジャッカルは多分ジャッカルじゃないし。
当時ただのたがわ靖之フリークのマンガ読みだった僕が自主レーベルを立ち上げたりするに至ったのも、この『トルコ星座』及び飯島市朗作品群みたいな凄まじいものを「伝えたい」と思ったことがやりたいと思ったからであり(以下略)、色々あって本当に自分はすごいと思います(最終的に自分が好き)。好きな言葉は「情熱」ですからね。(嘘です。本当は「お前をミンチにしてやる」とかです。)

もう正直この作品に関しては「ジャッカルのかわいがられ方が面白い」だけでもいいと思いますし、SNSでの感想ツイートなども「マイベストフレンドジャッカル」だけでいい気がしますが、まだまだ飯島作品読みたくなった方も多いかと思いますので言っとくと、来月またアレとアレをやりますのでご期待下さい。そしてグッピー書林の方でも十数年ぶりに動きがあるとかないとか… 次回はオガツカヅオ先生に続き「今僕が一番おすすめするホラー作家」、2人目やります!

《初出》
『トルコ星座の男たち』収録  2003年 グッピー書林
(「官能劇画」 1978年2月22日増刊号 掲載)

更新日

: 劇画狼

マイナーマンガ紹介ブログ・なめくじ長屋奇考録の管理人&特殊出版レーベル・おおかみ書房編集長。得意ジャンルはエロ劇画とコンビニコミックス。好きなマンガは将太の寿司。

 

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