MANGAは日本が世界に誇る文化だと言われて久しい昨今。しかし、描かれたすべての作品が書店に並び続けているわけではなく、絶版本や単行本未収録のままの名作短編などというものが、この世には山ほど存在する。漫画始末人・劇画狼が、そういった「今、改めて世に問うべき作品」を、時代・ジャンル・出版社の壁さえ越えてサルベージ! エクストリーム(極端・極限)な魅力を持った作品たちの饗宴を、その目に焼き付けろ!!
っていうかっこいい企画のはずだったのに!
2018年春、崇山祟から届いた一通のメール、「一緒に『恐怖の口が目女』単行本もやることですし、また発売に併せてなにか描き下ろします!」。
一体俺の企画を何だと思っているのか、こういうのを許すから企画としてのかっこよさや人間としての筋が完全に破綻するんだザッケンナコラー!!
去年の秋に『童貞兵器』を公開した時にも言ってますが、俺は本当に崇山先生の『恐怖の口が目女』が大好きで、紙の本にするためにはどんな苦労もいとわない、そう思ってきました。
でも、これはなんか違う。ちなみに今回ギリギリまで崇山先生と「ここのセリフは変更した方が」とか、普通に「新作を作るためのパートナー」としての編集業務をやっていたので、この企画の本来の自分の仕事であるキュレーター的目線で『いかさま』を判断することは一切できない状態になっております。なぜ、人生をブレさせる?
ということで盛り上がって参りました、2018年エクストリームマンガ学園単行本化計画。
一応おさらいしておくと、
6/30 崇山祟『恐怖の口が目女』(おおかみ書房の本)
7/18 オガツカヅオ短篇集『魔法はつづく』(おおかみ書房の本)
7/18 黄島点心『黄色い円盤』(「盲脳」が収録されているので実質上おおかみ書房の本)
7/19 阿部洋一『それはただの先輩のチンコ』(エクストリームマンガ学園きっかけで太田出版で連載が決まったから実質上おおかみ書房の本)
8月以降 とよ田みのる『金剛寺さんは面倒臭い』(多分2巻がそろそろ出るし、実質上おおかみ書房の本)
あと室井大資の本は全部実質上おおかみ書房の本(友達だから)。
という感じです。
なんか2年でわりと結果が出せる企画になってきたのではないでしょうか。
そろそろ、自分主導で無料公開して様子を見るだけじゃなく、漫画家さんから「この短編がなかなか単行本にならないけど、なんとかならないか」という希望を集めて、リイド社に持ち込むとか、そういう「即効果がある強い持ち込み」企画を水面下で進めてみてもいいのではないかと思い始めました(ここに書いた時点でリイド社にはバレてる)
企画を進化させたい、おおかみ書房でした。
ちなみに来月は偶然オガツ先生の短篇集が発売されるんですが、誰の作品を紹介するのかは秘密です。
《初出》
描き下ろし
《崇山先生情報》
『恐怖の口が目女』 6/30発売 https://www.leed.co.jp/9784845851935
試し読み https://note.mu/tateyama_kidkut/m/mc4f181b4d46a
HP https://takayamatatari.wixsite.com/takayamatatari
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口が目女を買ってもらえるとリイド社内での俺の評価が上がって、普通じゃ通せないあんな企画が通ったりするようになります。増刷かけさせてください。
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